ショッピングモール催事の進め方|企画・運営・効果測定

ショッピングモールの催事は、ポップアップストア、商品体験、サンプリング、物販、相談会、会員獲得、車両展示など、展示・体験・販売・相談を組み合わせやすい施策です。複数の入口、フロア、核店舗、飲食・休憩ゾーンがあるため、同じ施設内でも来館目的や歩行速度、滞在時間が大きく異なります。
成果を判断するには、施設全体の来館規模だけを見るのではなく、誰に何を伝え、どの行動を促し、対象区画で何を測るかを先に決めることが重要です。本記事では、ショッピングモール催事の企画、来館動線に合わせたブース設計、事前告知、当日運営、表示・景品・個人情報・安全管理、効果測定、次回改善までを法人担当者向けに解説します。
この記事の結論
ショッピングモール催事は、「目的とKPIの設定→対象者と館内行動の整理→体験・接客フローの設計→施設との事前調整→告知→当日運営→効果測定→次回改善」を一つの計画として進めます。会場候補、空き状況、料金、区画、施設審査、利用申請を確認したい場合は、企画・運営の解説とは分けて、ショッピングモール向けの会場仲介・出店支援ページをご確認ください。
情報確認日:2026年9月4日。利用可能な区画、料金、設備、掲示、音、撮影、配布、食品取扱い、景品、個人情報取得、施工、搬入出等の条件は、施設・企画・開催時点によって異なります。実施前に施設担当者と関係機関へ確認してください。
ショッピングモール催事では、目的とKPIを最初に決める
「人を集める」「売上を伸ばす」といった広い目標だけでは、必要な区画、ブース構成、スタッフ数、接客時間、記録方法を決められません。認知、体験、販売、相談・予約、会員獲得などから主目的を一つ定め、補助目的は一つ程度に絞ります。
主目的が認知なら、遠方から見える訴求、接触数、停止数を重視します。体験なら、参加までの待ち時間と体験完了率が重要です。販売なら、商品比較、決済、在庫補充までを設計します。相談・予約なら、対象者確認、着席、説明、個人情報取得、後日の対応までを一続きにします。
| 主な目的 | 来館者に促す行動 | 主なKPI | 企画・運営の重点 |
|---|---|---|---|
| 認知獲得 | 掲示を見る、説明を聞く、ブランドや商品を知る | 接触数、停止数、資料配布数、指名検索等 | 視認性、短時間訴求、複数方向からの見え方 |
| 体験・理解 | 商品を試す、実演を見る、特徴を理解する | 体験数、体験率、説明完了数、待ち時間 | 受付、体験時間、回転、衛生・安全、説明の統一 |
| 販売 | 商品を比較し、購入する | 購入件数、販売点数、売上、客単価、欠品時間 | 商品陳列、価格表示、決済、在庫、持ち帰り |
| 相談・予約 | 対象確認、相談、予約、後日の連絡へ進む | 有効相談数、予約数、商談数、成約数 | 着席、プライバシー、説明時間、同意取得 |
| 会員・見込み客獲得 | 登録、応募、アンケート、資料請求を行う | 登録数、有効回答数、獲得単価、後続反応 | 利用目的、入力項目、重複防止、データ管理 |
KPIは、名称だけでなく数え方を決めます。例えば「接触数」に、掲示を見た人、声掛けをした人、資料を受け取った人のどこまでを含めるかで結果は変わります。開催日・スタッフ・施設が変わっても比較できるよう、分母と記録単位を運営シートへ明記してください。
来館目的と館内行動から、伝える内容を設計する
ショッピングモールでは、来館直後、買い回り中、飲食・休憩中、会計後、退館前で、来館者が使える時間と関心が異なります。区画名だけで判断せず、その場所を通る人が何をしようとしているかを整理します。
| 接点の段階 | 来館者の状態 | 伝えやすい内容 | 運営上の注意 |
|---|---|---|---|
| 来館直後 | 目的の店舗やフロアへ向かい、歩行が速いことがある | 誰向けの何の催事か、所要時間、帰りにも参加できること | 入口や通路を塞がず、一言と掲示で内容を認識できるようにする |
| 買い回り中 | 商品やサービスを比較しながら館内を移動している | 利用場面、既存の買い物との関連、体験・比較の価値 | 周辺テナント、カート、ベビーカー、通路幅、滞留を確認する |
| 飲食・休憩中 | 滞在時間を取りやすいが、会話や休憩を優先している | 後で立ち寄れる案内、短い説明、予約可能な時間 | 着席客への声掛け範囲、音、におい、飲食店との競合を確認する |
| 会計後・退館前 | 買い物が終わり、荷物を持っている場合がある | 短時間体験、相談予約、持ち帰れる資料、次回行動 | 出口、カート返却、エレベーター、駐車場への動線を妨げない |
| 館内イベント参加中 | 特定テーマへの関心が高い一方、次の予定が決まっている | 関連性の高い体験、イベント前後の立ち寄り、限定企画 | 主催イベントとの役割、音、行列、受付、混雑ピークを調整する |
同じ来館者へ長い説明を一度に行うのではなく、「気付く→立ち止まる→内容を理解する→体験・相談する→購入・予約する」という段階に分けます。各段階で必要な情報と所要時間を決めると、掲示、スタッフ配置、ブース内動線を整えやすくなります。
催事形式ごとに、体験・接客・成果までの流れを具体化する
企画書では「ポップアップ」「PRイベント」とだけ記載せず、来館者が何を見て、何を体験し、どこで説明を受け、どの行動で完了するかを示します。施設審査や当日運営では、呼び込み、音、撮影、配布、決済、景品、食品、個人情報の有無が重要です。
| 催事形式 | 主な価値 | 基本フロー | 事前に具体化する項目 |
|---|---|---|---|
| ポップアップ・物販 | 期間限定商品、地域商品、新ブランド等を比較・購入できる | 認知→商品閲覧→説明→購入→持ち帰り | 価格・在庫・決済・袋・返品・補充・既存テナント競合 |
| 商品体験・実演 | 触れる、試す、使い方を理解する | 受付→体験→説明→比較→購入・予約 | 体験時間、回転数、清掃、消耗品、事故防止、待機列 |
| サンプリング・PR | 短時間で商品・サービスを知る | 認知→対象確認→配布・説明→次回行動 | 配布対象、配布範囲、廃棄物、掲示、効果測定 |
| 相談・契約獲得型 | 生活課題やサービスについて個別相談できる | 対象確認→着席→説明→申込・予約→後日対応 | 説明時間、資格、プライバシー、個人情報、待機席 |
| 抽選・参加型企画 | 参加をきっかけに商品・サービスへ接触する | 条件確認→参加→景品・案内→次回行動 | 参加条件、景品、抽選方法、列整理、未成年者対応 |
| 大型展示・車両展示 | 実物を見て比較し、詳しい説明を受ける | 認知→展示閲覧→説明→相談・試乗等の予約 | 搬入経路、床・寸法、電源、養生、安全距離、警備 |
会場候補・区画・空き状況・施設申請を確認したい方へ
本記事は、ショッピングモール催事の企画、ブース設計、告知、当日運営、効果測定を解説しています。イベントコート、吹き抜け広場、館内通路、入口、エスカレーター周辺、フードコート周辺、屋外広場などの区画特性、候補施設、料金、空き状況、施設審査、利用申請については、専用の会場仲介・出店支援ページをご確認ください。
ブースは「気付く・理解する・行動する・運営する」の4ゾーンで考える
ブース面積を什器だけで埋めるのではなく、来館者とスタッフの行動をゾーンに分けます。小規模区画では一つの場所が複数の役割を兼ねますが、目的を分けて考えることで、入口、受付、体験、相談、在庫、待機列の衝突を防ぎやすくなります。
| ゾーン | 役割 | 主な要素 | 確認事項 |
|---|---|---|---|
| 認知ゾーン | 遠方や複数方向から催事内容を知らせる | 見出し、商品写真、対象者、所要時間、入口表示 | 柱・植栽・他サインによる遮蔽、表示高さ、施設の掲示基準 |
| 理解・体験ゾーン | 商品やサービスの価値を短時間で理解・体験してもらう | 展示、デモ、試用、サンプル、説明パネル | 体験時間、回転、清掃、電源、音、撮影、消耗品 |
| 相談・購入ゾーン | 詳しい説明、比較、決済、予約、申込を行う | 接客台、着席、端末、決済、申込書、資料 | プライバシー、通信、待ち時間、荷物、個人情報管理 |
| 運営・バックヤードゾーン | 在庫、空箱、備品、スタッフ動線を管理する | 在庫、補充品、廃棄物、私物、清掃用品 | 来館者からの見え方、保管、盗難防止、避難・通行動線 |
遠方視認・近距離理解・行動案内を分ける
遠くから見える表示には、細かな説明を詰め込まず、「誰向け」「何を体験・購入・相談できるか」を示します。近づいた人には、特徴、価格、所要時間、参加条件を案内し、最後に購入、予約、アンケート、資料受取などの次の行動を明確にします。
正面だけでなく、来館者が接近する方向、エスカレーターを降りた位置、通路の曲がり角、柱や館内サインとの重なりを確認します。掲示物やデジタル機器の設置位置は、施設から承認されたレイアウトに合わせます。
待機列と接客席は、ピーク時の人数で設計する
平常時に什器が区画内へ収まっていても、体験参加者、同伴者、ベビーカー、カート、接客スタッフ、在庫補充が重なると通路を圧迫します。列の開始位置、進行方向、受付終了の判断、混雑時の案内方法を決め、一般通行と施設が指定する安全動線を確保してください。
企画書と施設調整では、当日の運営が再現できる情報を示す
施設への申請資料は、企画の魅力だけでなく、誰が、どの設備を使い、どの範囲で、どのように来館者へ案内し、安全に運営するかが分かる内容にします。必要書類や書式は施設ごとに異なりますが、社内では次の項目を整理しておくと進行しやすくなります。
- 企画概要:目的、対象者、催事形式、商品・サービス、開催理由
- 成果設計:主目的、促す行動、KPI、計測方法、施設への報告項目
- 開催条件:希望施設、エリア、日程、時間、必要面積、希望区画
- 接客・参加フロー:掲示、声掛け、受付、体験、説明、購入・予約、退出
- 運営体制:責任者、スタッフ数、役割、交代、資格、緊急連絡先
- レイアウト:什器寸法、入口、受付、体験、接客席、待機列、在庫、通路
- 設備・演出:電源、通信、照明、音、映像、給排水、撮影、装飾
- 掲示・配布:ポスター、価格、条件、申込書、サンプル、景品、クーポン
- 施工・搬入出:車両、搬入口、養生、作業時間、保管、廃棄、原状回復
- リスク対応:混雑、事故、体調不良、商品トラブル、苦情、情報漏えい
申請後に、商品、価格、スタッフ数、掲示、景品、音、撮影、什器、レイアウト、運営方法を変更する場合は、自己判断で進めず施設担当者へ確認します。承認された内容と当日の運営を一致させることが基本です。
施設ごとに料金・用途・審査条件が異なります
ショッピングモール運営会社の公式ポータルでは、区画、利用用途、料金、営業時間、設備等が公開されている例があります。一方、公開ページに「利用可能」と表示された商材でも審査があり、利用が保証されるものではありません。最新の条件と正式な開催可否は、希望日、企画内容、既存テナントとの競合、施設審査を踏まえて確認してください。
事前告知は、施設媒体・自社媒体・当日掲示を同じ内容にそろえる
事前告知では、媒体の数よりも、対象者、開催日、時間、場所、体験内容、所要時間、参加条件を一貫させることが重要です。施設が認める館内ポスター、デジタルサイネージ、Webサイト、アプリ、館内放送等と、自社のWebサイト、SNS、メール等を組み合わせます。
告知物に入れる基本情報
- 誰を対象とする催事か
- 何を見られる、試せる、購入できる、相談できるか
- 開催日、実施時間、最終受付時間
- 施設名、フロア、区画、目印
- 参加・購入・抽選・予約等の条件
- 所要時間、数量制限、年齢等の対象条件
- 主催者名と問い合わせ先
告知と当日の運営が異なると、来館者の期待と実際の体験がずれます。「無料体験」と案内した後に長時間の登録を必須とする、「先着」と表示しながら数量や時間を示さない、といった状態を避け、適用条件を分かりやすく表示します。
施設従業員と自社スタッフへ同じ情報を共有する
来館者がインフォメーションや近隣店舗へ質問することも想定し、催事名、日時、区画、主催者、問い合わせ先を施設担当者と共有します。自社スタッフには、第一声、必須説明、使用できる表現、参加条件、責任者へ引き継ぐ質問をまとめた運営シートを配布します。
当日運営は、責任者・接客・安全・記録を標準化する
開催前の朝礼では、売上目標だけでなく、区画境界、声掛け可能範囲、音量、撮影、待機列、休憩、在庫補充、緊急時連絡、記録方法を確認します。複数日開催では、前日の課題を翌朝の運営へ反映します。
| 役割 | 主な業務 | 交代・繁忙時の確認 | 残す記録 |
|---|---|---|---|
| 現場責任者 | 施設との連絡、全体判断、事故・苦情・変更対応 | 責任者不在時間を作らず、代行者と権限を明確にする | 施設指示、変更点、事故・苦情、対応結果 |
| 認知・案内 | 掲示確認、第一声、対象者の案内、列整理 | 呼び込み範囲、混雑時の停止、説明担当への引継ぎ | 接触数、停止数、時間帯、反応の違い |
| 体験・商品説明 | デモ、試用、説明、質問対応 | 説明時間、体験回転、清掃・消耗品、誤案内防止 | 体験数、説明完了数、よくある質問 |
| 販売・相談・受付 | 決済、申込、予約、個別説明、同意取得 | 待ち時間、本人確認、現金・端末・個人情報管理 | 購入、相談、予約、登録、未完了理由 |
| 在庫・備品・環境 | 補充、在庫、空箱、清掃、廃棄、設備確認 | 来館者動線を横切らない補充、盗難・転倒防止 | 在庫、欠品時間、設備異常、廃棄・清掃 |
| 計測・振り返り | KPI集計、時間帯記録、現場メモ、終礼 | 他業務と兼務する場合も記録時刻を固定する | KPI、スタッフ数、掲示変更、混雑、外部要因 |
開場前・営業中・終了後の確認を分ける
- 開場前:承認レイアウト、掲示、価格・条件、電源、通信、決済、在庫、緊急連絡先を確認する
- 営業中:列、通路、音、在庫、スタッフ配置、KPIを一定間隔で確認し、変更は責任者へ集約する
- 交代時:施設からの指示、未対応の相談、在庫、端末、個人情報、事故・苦情の有無を引き継ぐ
- 終了後:売上・申込、貸与物、清掃、廃棄、撤収、原状回復を確認し、当日中に一次振り返りを行う
表示・景品・個人情報・食品・安全管理を企画段階で確認する
催事内容に応じて、景品表示法、個人情報保護法、食品衛生関係、施設規定、消防・安全上の条件等を確認します。本記事は一般的な確認項目を示すものであり、個別企画の適法性や施設承認を保証するものではありません。
効果・価格・限定・比較表現には根拠と条件をそろえる
ポスター、POP、デジタル表示、口頭説明、申込画面等で、商品・サービスの品質や効果を実際より著しく優良に見せる表示、価格や取引条件を実際より著しく有利に見せる表示は避けます。「No.1」「必ず」「通常価格」「本日限定」「無料」等を使う場合は、根拠、比較条件、対象、期間、適用条件を確認してください。
抽選・先着・来場特典は景品の区分と上限を確認する
購入者向け抽選、ゲームの成績で景品を提供する企画、来場者へもれなく配る特典、先着特典等は、企画方法によって景品規制上の扱いが異なります。景品の内容、参加条件、取引価額、予定数量、告知方法を確定し、社内の法務・担当部署や必要な専門家へ確認します。施設独自のルールも併せて確認してください。
個人情報を申込書や入力画面で取得する前に利用目的を示す
相談予約、会員登録、アンケート、抽選応募、資料請求等で氏名、連絡先その他の個人情報を本人から書面や入力画面で取得する場合は、利用目的をあらかじめ分かりやすく示します。取得項目を必要最小限にし、閲覧権限、保管、持ち運び、委託先、保存期間、廃棄、漏えい時の連絡手順を決めます。
試食・食物販は営業許可・届出と衛生管理を個別に確認する
既製品の販売、現場での開封・小分け、加熱、盛り付け、試食提供では、必要な許可・届出、設備、表示、温度管理等が異なります。短期催事であることだけを理由に判断せず、施設担当者と開催地を管轄する保健所へ企画内容を示して確認します。食品等事業者は、自社の衛生管理計画と手順に沿って必要な記録を行います。
什器・装飾・電源・待機列は施設の安全条件に合わせる
区画内には、来館者、スタッフ、什器、配線、在庫、空箱、待機列が加わります。転倒、つまずき、火気、過熱、感電、落下、避難・一般通行の妨げを防ぎ、施設から指定された養生、固定、防炎、電源、施工、消防・警備上の条件に従います。事故や体調不良が発生した場合の施設連絡と救護案内も共有してください。
法令・施設規定・行政手続は催事ごとに確認してください
同じ催事形式でも、商品、参加条件、景品、個人情報、食品の取扱い、設備、施工、開催地域、施設によって必要な確認は変わります。公開情報だけで判断せず、企画を具体化したうえで施設担当者、管轄行政、社内の法務・情報管理担当等へ確認してください。
効果測定は、来館者の行動を段階に分ける
売上、登録、成約などの最終成果だけでは、区画、掲示、第一声、体験、説明、商品、価格、スタッフのどこに改善余地があるか分かりません。催事の目的に合わせて、成果へ至る途中の行動を同じ定義で記録します。
| 指標 | 定義例 | 計算例 | 主に確認できること |
|---|---|---|---|
| 接触数 | 掲示閲覧、声掛け、資料受取等、社内で定めた接触 | 実数を時間帯別に記録 | 区画と訴求がつくった機会の量 |
| 停止率 | 接触した人のうち、説明を聞くために停止した割合 | 停止数÷接触数×100 | 第一声、見出し、対象者との相性 |
| 体験・説明完了率 | 停止した人のうち、所定の体験・説明まで進んだ割合 | 完了数÷停止数×100 | 待ち時間、体験価値、説明時間、運営能力 |
| 購入・相談化率 | 体験・説明完了者のうち、購入・相談へ進んだ割合 | 購入・相談数÷完了数×100 | 商品、価格、提案、対象者との一致 |
| 予約・登録完了率 | 相談・入力開始者のうち、必要手続を完了した割合 | 完了数÷開始数×100 | 入力項目、説明、通信、同意画面の負担 |
| 成果単価 | 会場費、人件費、施工、物流等を含む総費用に対する成果 | 総費用÷購入・予約・成約数 | 催事全体の効率と継続可能性 |
区画通行量など正確に測れない指標は、無理な推計値を作らず、測定できる行動に絞ります。例えば接触数をカウンターで記録し、停止、体験、相談、購入を別に数えるだけでも、改善すべき段階を確認できます。
曜日・時間帯・フロア・外部条件を一緒に記録する
結果は、平日・休日、午前・昼・夕方、セール、館内イベント、天候、スタッフ数、在庫、掲示変更等の影響を受けます。1日合計だけでなく、一定時間ごとにKPIと条件を記録し、数値が変わった理由を一つの要因だけで断定しないようにします。
オンラインと現場の成果を識別できるようにする
Web予約、クーポン、資料請求、後日購入へ誘導する場合は、催事専用のQRコード、キャンペーンコード、申込経路等を用意し、通常流入と区別します。個人を特定しない集計で足りる指標と、本人の同意が必要な後日連絡を分けて設計してください。
開催後は、結果・途中経過・条件・改善仮説の順に振り返る
- 結果:売上、購入、相談、予約、登録、成約等、主目的に対する最終成果
- 途中経過:接触、停止、体験、説明完了、入力開始等、成果までの各段階
- 条件:施設、区画、曜日、時間帯、スタッフ、掲示、在庫、館内施策、天候
- 改善仮説:次回に変える要素、維持する要素、検証する指標
接触数は多いのに停止率が低ければ、掲示、第一声、対象者の絞り方を見直します。停止率は高いのに体験完了率が低ければ、待ち時間、所要時間、受付を確認します。体験完了率は高いのに購入・相談化率が低ければ、商品、価格、説明、次の行動を検討します。
次回は、施設、区画、スタッフ、掲示、特典、接客台本を同時にすべて変更せず、改善仮説を絞ります。「遠方表示の見出しを変更する」「受付と体験担当を分ける」「夕方の説明担当を増やす」など、何を変えたか判別できる状態で比較してください。
ショッピングモール催事でよくある失敗と改善策
| よくある状態 | 問題が起きる理由 | 改善策 |
|---|---|---|
| 施設全体の来館規模だけで期待値を決める | 対象フロア・区画の客層、方向、歩行速度、停止可能性と一致しない | 対象区画、接近方向、曜日・時間帯、停止場所を確認する |
| 目的を増やし過ぎる | 掲示、スタッフ、体験、接客、KPIが分散する | 主目的と補助目的を絞り、促す行動を一つずつ設計する |
| ブースを什器だけで設計する | 来館者、列、接客席、在庫、スタッフの動線が衝突する | 認知・体験・相談・運営の4ゾーンで配置する |
| 告知と当日の条件が違う | 所要時間、対象、特典、参加条件に対する期待がずれる | 施設媒体、自社媒体、現場掲示、接客台本をそろえる |
| 説明内容がスタッフごとに違う | 誤案内、条件の不一致、計測のばらつきが生じる | 第一声、必須説明、禁止表現、FAQ、引継ぎを標準化する |
| 売上・成約だけを集計する | どの段階で離脱したか、次に何を変えるか分からない | 接触、停止、体験、相談、購入を段階別に記録する |
| 申請後の変更を施設へ共有しない | 承認内容と現場が異なり、安全・競合・表示等の問題になる | 商品、掲示、景品、音、什器、運営変更を事前確認する |
ショッピングモール催事のよくある質問
ショッピングモール催事では、どのKPIを設定すればよいですか?
主目的に合わせます。認知なら接触数・停止数、体験なら体験数・完了率、販売なら購入件数・売上・客単価、相談型なら有効相談数・予約数・成約数が候補です。最終成果だけでなく、接触から成果までの途中指標も同じ定義で記録してください。
イベントコートと館内通路では、どちらがよいですか?
催事の目的、必要面積、体験時間、音・電源、ターゲット、待機列等によって異なります。イベントコートは展示・体験を組み合わせやすい場合があり、館内通路は買い回り動線へ接触しやすい場合があります。正式な選定では、対象区画の客層、通行方向、周辺テナント、施設ルールを確認します。
抽選会や来場特典は自由に設定できますか?
施設の承認に加え、企画方法によって景品規制上の区分や限度額等の確認が必要です。購入条件、参加方法、景品、数量、当選方法、告知表現を具体化し、社内の担当部署や必要な専門家へ確認してください。
相談予約やアンケートで個人情報を取得する際の注意点は何ですか?
申込書や入力画面で本人から個人情報を取得する場合は、利用目的を取得前に分かりやすく示します。取得項目、同意、保管、閲覧権限、持ち運び、委託、保存期間、廃棄、漏えい時の対応も事前に決めてください。
催事スタッフは何人必要ですか?
必要人数は、区画面積、接触数、体験時間、相談時間、決済、列整理、在庫補充、休憩交代等によって異なります。案内、体験・説明、販売・相談、責任者の役割を整理し、混雑時も安全と説明品質を維持できる体制にします。
初回開催後は、何から改善すればよいですか?
接触、停止、体験・説明完了、購入・相談、予約・登録のどこで数値が大きく下がったかを確認します。その段階に関係する掲示、第一声、待ち時間、体験内容、価格、スタッフ、時間帯等から仮説を立て、次回は変更点を絞って比較します。
ショッピングモール催事の会場探し・出店支援をご相談ください
日本イベント催事スペースでは、全国約4万か所の催事スペース情報・施設ネットワークをもとに、ショッピングモールを含む商業施設の候補選定、空き確認、施設審査、利用申請、契約、開催準備を支援します。希望施設が決まっていない場合も、商材、対象者、希望地域、日程、必要面積、設備、予算から条件を整理します。
施設の公式募集情報や本記事への掲載有無は、日本イベント催事スペースからの紹介可否を示すものではありません。一般公開されていない区画や記事未掲載施設も含めて個別に確認し、第一希望での実施が難しい場合は、同一商圏や周辺地域から代替候補をご提案します。
参考・出典
記事の参考・出典を開く(12件)
運営・監修:日本イベント催事スペース株式会社
記事監修:宮井 卓大(統括責任者・記事監修責任者)
本記事は、ショッピングモール催事の企画・運営・測定で確認する一般的な実務項目、商業施設運営会社の公開情報、公的機関の公開情報をもとに作成しています。施設の利用可否、料金、区画、設備、審査、表示、景品、個人情報、食品、安全上の条件は、施設、企画、開催時点によって異なります。
